3日目 ~石垣島~
朝起きて、窓の外を見る。曇りではあるけど前日とはあまり代わり映えのない空。天気予報を見てると、どうもこの台風、かなりの鈍足っぷり。おまけに勢力をどんどん増してやがる。そんなパターンあんの?本場の台風を知らない僕らはまだまだリアリティを感じていません。
もともとは前日からこの日の昼過ぎまではたっぷり西表島で楽しむ予定だったので、ここ石垣島ではあまりやることがない。石垣島でじゃ南国的な風景を楽しみたいのであれば、街の外に行かなければならない。
街は、僕たちの巨大台風に対する薄いリアリティーをよそに徐々に台風体制を整えているところ。僕らもあまり自由に島内を行き来しない方が懸命だと判断して、次のホテルに荷物だけ預かってもらい、チェックインまでの時間でお土産を買うという作戦に。
荷物を預かってもらおうと、次のホテルイーストチャイナシーに着くと、またもフロントの人が微妙な表情をこちらに向けている。
話を聞くと、案の定台風のことで、なんと今度は石垣島を今日にでも飛び立った方が懸命かと思われます、とのこと。翌日以降の飛行機の運行はかなり厳しい状況で、いつ島から出られるかもわからない状況だと。
なんとか西表島から脱出してきたかと思えば......あんちきしょー!僕は無職なんで予算のある限り何日でも島で過ごしたってよかったんですが、友達は仕事があるのでそうもいきません。
ホテルのフロントでは、来る人来る人がみんなが同じように頭を抱えて今後の作戦を練っている。この状況じゃ空港へ行っても飛行機はとれへんやろうなぁ、諦めつつとりあえず空港へ向かいました。
空港に向かうタクシーの中で、運転手のおっちゃんと話してた。空港が人で溢れていること、石垣島と宮古島で行われるトライアスロンのこと、内地から島へ移り住む若者の現実、いろいろ話しました。
空港に着くと、おっちゃんの話の通り、小さな空港から人が溢れていた。聞くとみんなキャンセル待ちの人たち。やっぱりこりゃ無理だ。予定を切り上げてなんとかその日のうちに帰ろうとしていた友達も諦め、お土産を物色しに市場へ戻ることに。
沖縄または石垣島のベタなお土産と言えば、パイナップル、マンゴー、海ぶどう、島らっきょう、泡盛、シークワーサー、ちんすこう、黒砂糖、コーレーグース、石垣の塩、星砂・珊瑚グッズ、ゴーヤーマングッズ、海人Tシャツなどなど他にもたくさん。
僕ん家は沖縄系の家系なんで比較的多く沖縄の食材が食卓に並ぶので、たいしてお土産屋さんに並ぶそれらを見てもテンションも上がらない。というか僕の味覚はもともと沖縄料理にバッチリマッチしているわけでもない(好きな料理もたくさんあるけど)。
なのでリクエストがない限り、お土産選びは本当に困る。今どき大抵のものはインターネットや沖縄物産の店で手に入りますしねぇ。
なにより、僕自身お土産やプレゼントを欲しいと思ったことがあまりない。貰うのも苦手。誤解を恐れず言うと、僕は自分の欲しいもの以外、所有する気がない。なんか、こう、どうしたらいいかわからへん......。
それに、貰ったときのリアクションが難しい。相手が喜ぶようなリアクションがとれるかが超不安......。気持ちが嬉しいやん、って意見にはもちろん共感するけど、頂いた物を持て余すわ、ろくにリアクションもとれないわってやつのためにお金を使ってもらう申し訳なさの方が上回る。
だから、お土産やプレゼントを選ぶのがマジで難しい。というか辛い。リクエストがあったり相手の趣味趣向がわかっていればいいんですけどね~。
そんなわけで、いろいろ悩みながらなんとか無難な、もし要らくてもすぐに消化できるようなものを探して市場をうろちょろして、チェックインまでの時間をやり過ごしました。
さて、チェックインを済ませ部屋に入ると。いよいよやることがない。確かに外の表情は明らかに朝方とは異なり、風もかなり強くなりベランダから見える海の表情がみるみる変わっていく。外に出るのも危険な状況になってきた。
テレビの台風情報でも翌日の飛行機の運行はかなり厳しいと言っている。
この時点で僕はもう翌日の飛行機を諦めていた。そして少しワクワクし始めていた。僕らの乗る予定の明日の飛行機が欠航になれば、振り替えで違う日のチケットがとれる。そしたらだいぶ後の便をとって、その間は安宿に泊まって、島の中をまわったり周辺の離島にも行けるかも!なんて思って。
さすがに友達は何日も島から出れないとなると困るので、できるだけ早く帰れるよう必死に策を練ってました。その間もニュースで流れる台風情報は次第に悪い状況に。
お酒も入って、もうどうしようもない状況だとやっと気づいた友達は気がふれたのか、部屋の外でずっと暴風が吹き荒れる街を見て一人で笑ってました。

- 湾内はこんなに穏やかですが......

- 珊瑚礁の向こう側は荒れてきてます......
4日目 ~石垣島~
友達の声で起きる。航空会社に電話してるようだ。ベットから起き上がり話を聞いていると、やはりこの日の飛行機は全便欠航が決定したとのこと。とうとう滞在延長が決定。友達はなんとか早く帰ろうと空いている便を探し、翌日の午前中の便で帰ることに。
そのまま友達から電話を譲り受け、僕も振り替え便を探してもらう。僕が電話を変わってもらった時点で既に友達が帰る日の便は全てなくなっていました。仕方なく、というより狙い通り僕は翌々日のなるべく遅い便で帰ることにしました。これで滞在が2日延びた。
ということは、次の宿を探さないといけない。ここで初めて知ったのですが、こんなふうに台風で飛行機が飛ばなくなったとき、前日に泊まったホテルに台風時特別料金というので泊まれる場合があるそうです。
フロントに問い合わせると、当ホテルにもそのシステムはございます、とのこと。しかし、その辺の旅館やドミトリーに比べるとだいぶリッチなホテルだったので、台風時特別料金もそれなりのお値段(だいぶ安いんだけどね)。連泊は厳しいという判断で、他の安い宿を探しました。
いろいろハプニングがありつつ次の宿を見つけました。結局今朝までいたホテルの真ん前の民宿。
外には出れないから、ずっとずっとテレビを見て過ごしたよ。沖縄のテレビはよくわからない。TBSと日テレが合わさったようなチャンネルがあったりする。なんにせよ、普段はうんざりするようなしょうもないバラエティ番組に助けられました
ここでバッドニュースが流れる。友達が乗る予定の翌日の便も全て欠航決定!友達は急いで航空会社に電話するが、翌々日の飛行機しかとれないことに。結局、僕より1日送れて帰らなければならないことに......。
こうなりゃ、飯食って、酒を飲み、寝るだけ!
夜の間、風の吹き荒れる「ゴォォォォオー!」という音が窓の外で鳴り続けました。

- 木が折れてます......。ほんと、テレビで見る台風の風景
5日目 ~石垣島~
朝起きても、まだ外では風が吹き荒れてました。ほんとにこの台風の鈍足っぷりはハンパねぇ......。島内観光や離島巡りなんてできるわけねぇ......。この日もこの宿のお世話になることにしました。
この日にしたこと。コンビニで買ったおにぎりとカップラーメンを食べ、コンビニで買ったマンガを読み、酒を飲み、テレビを見る!それだけさ。
翌日に天気が回復してれば、飛行機の時間までに竹富島に行けるのにな......天気の回復を祈り、寝ました。

- これ、超うめぇ

- 飲むぐらいしかやることがねぇ。
この旅の間、酒のつまみとしてコアラのマーチを4回食べました












