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October 12, 2008 05:33 PM

Enjoy Money!

読書感想文です。

『雨宮処凛の闘争ダイアリー』 著者:雨宮処凛

少し前、昨今の雇用問題の渦中にいる当事者(非正規雇用者、ニート、ネット難民など)のメンタルに理解できない部分があると書いたけど、僕はまだまだいろいろ知らないことがあったみたいだ。
僕は人生において、常にお金がないと感じてきたし、会社も潰れたりするし、抜きん出た才能もない(かろうじて好きなことをして楽しく生きてはいるが)。
そんなふうに、自分は雇用問題の渦中にいる人たちに圧倒的に近い性質のキャラクターだと思っていたからこそ、その人たちの思考や感情に理解できない部分があることが気持ち悪かったし、それが何なのかを知りたかった。
そして、この『雨宮処凛の闘争ダイアリー』を読んでわかった。

この本はプレカリアートと呼ばれる、不安定な雇用・労働状況下の非正規雇用者および失業者たちの現実にスポットをあて、著者の雨宮処凛自身がその問題に体当たりで立ち向かっていく、正に「闘争ダイアリー」だ。
読んでわかった。僕の認識が甘かった。知識がなかった。そりゃ雇用問題の渦中にいる人に、理解できない思考や感情があるのは当然だ。

僕は、プレカリアートの生き方に対して否定的だったことはない。どっちかと言うと理解のある方だと思ってきた。 だけど、そういった人たちが、
「仕事がない」、
「金がなくて、やりたいことができない」、
「世の中が嫌になって......」、
なんて言うことに対しては、一転「知らんやん」的な態度をとってきた。「おまえ次第だろう」と。所謂「自己責任論者」だ。仕事なんていくらでもあるだろうし、頑張れば正規雇用者にもなれるだろうし、本気でやりたいことがあるなら死ぬ気で働くでしょって思ってきた。で、そうやって思ってるから鬱屈した気持ちを犯罪に向けるやつの思考なんてもちろん理解できなかった(もちろん絶対にダメなことです)。
政治や大人のせいにすんなよって思ってた。

しかし、実際のプレカリアートを取り巻く現実は違った。精神論じゃ解決できないものだった。
新自由主義経済、経済のグロバリゼーション、小泉政権下の構造改革、それらに伴う規制緩和など様々な要因のもと、プレカリアートは必然として生み出されたものだった。需要さえあった。
プレカリアートとさほど置かれている状況の違わない僕がメンタルをうまくシンクロできなかったこと、
プレカリアートとさほど置かれている状況の違わない僕が自己責任論者だったこと、
それは偶然僕がラインのギリギリ内側にいただけだったようです。「明日は我が身」だったようです。著者自身も本の中で述べているように、僕も優しくなかった。

いろいろプレカリアートのことを書きましたが、この本はそういった方だけに向けられた本ではないです。
正規雇用者も非正規雇用者も関係なく、
手に職がある人もない人も関係なく、
健常者も障害者も関係ない。
ただ「あれ?なんか生きづらいな、この世の中」とか「なんかそれっておかしない?」って日常的に感じてる人に、中指を立てて「Fuck!!」と言う勇気を与えてくれる本だと思います。

『おカネで世界を変える30の方法』
著者:田中優+A SEED JAPANエコ貯金プロジェクト

ミヒャエル・エンデの『MOMO』を読んでから、「時間」とともにすごく考えるようになったのが「お金」。
お金ってなんなのか?
豊かさ=お金、なのか?
なぜ格差が生まれるのか?
僕は日々なにかしらの消費活動していく中で、自分のおカネはどこから来てどこへ行くのかをあまり考えたことがなかった。自然資源をめぐる戦争、飢餓、環境問題、格差社会、全てお金が絡んでいるはずなのに、自分のお金がどう使われるのか、どう使っていくべきなのかを考えていなかった。

例えば、

  • 銀行に預けたお金が、最終的にアメリカの軍事費に使われている(例:30万預金しているとすれば1,000円がアメリカの軍事費になっている)
  • 銀行や郵便貯金のお金が、誰も(これから先も)必要としないダムを作る費用に使われている
  • 我々のお金をもとにした、途上国への政府開発援助(ODA)のお金が日本のゼネコンに流れる

などなど、不本意な使われ方をしていることはたくさんある。
多くの人は「そんなの、しかたねーじゃん」って思うかもしれない。
実際僕もそう思っていた。銀行の件で言うと、別に利子なんて考えたことはなく、ただ預金機能としてそうするしかないと思って銀行を利用していただけだ。

だけど、この本は、実はお金の使い方にもっとたくさんの選択肢があることを非常にわかりやすく教えてくれる。僕たち今を生きている人たちがもっと大きな展望を持ってお金を使えば、きっと世界は良くできる。こどもたちや人間以外の生物に悲しい思いをさせなくてすむ。そんな希望を持てる本です。

  • 使途を指定できる預金方法があるの?
  • オール電化住宅は本当にエコなの?
  • エコ家電に買い替えるお金を無利子で融資してくる?
  • なぜ100円ショップが成り立つの?
  • フェアトレードってなに?

そんな現代のお金にまつわる様々に疑問の答えや、それに取り組むための選択肢がたくさん載っています。

雨宮処凛さんも同じようなことを言っていたけど、目の前に飢えで苦しんでいる人がいたら誰だって助けるのに、例えばそれが遠い国や遠い未来で起こるとき、なぜかその思考が途切れてしまう。
目先のことしか考えれなかったり、自分だけが富むことを考えると、必ず最終的に良い結果にはならない。

もうちょっと大きな視点でものごとを考えて、自分でお金の使い方を決めていきたいな。

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この記事について

このページは、kozzyが2008年10月12日 17:33に書いた記事です。

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