『ジェノサイドの丘』 - MIXTAPE GENERATION

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October 9, 2008 11:50 PM

『ジェノサイドの丘』

先日に続き、読書感想文です。

『ジェノサイドの丘―ルワンダ虐殺の隠された真実〈上〉〈下〉

1994年と言えば僕は高校一年生くらいのときか。そのとき、遠いアフリカのルワンダという国で、とても信じられないくらい凄惨な大虐殺が起きていたことを知りませんでした。知ったのは大虐殺から10年以上過ぎて、この本に出会ったとき。

この事件では、多数派フツ族が少数派ツチ族を100日間で約80万人虐殺したと言われています。80万とは、ルワンダ全人口の約一割の数字。
虐殺が始まるまで、フツ族とツチ族は隣人同士でもあり、夫婦でもあり、親戚でもあり、医者と患者でもあり、教師と生徒でもありました。
それがある日突然、殺す者と殺される者に別れてしまった。

この本は、歴史的・政治的背景を踏まえ、当事者たちのインタビューを元にしたルポタージュです。
読んでわかるのは、植民地だったルワンダの歴史や、神話に基づく人種の区分、国際社会の思惑や無関心さ、詳細な殺害方法などのディテールのみで、なぜ急に昨日までの友人を殺せるようになり、なぜ昨日までの友人に殺されることを受け入れることができたのかのメカニズムまでわかりません。
先進国の介入による自然資源をめぐる争い?
憎しみの連鎖?
人種差別?
1994年にルワンダで起きた大虐殺においては、戦争・内戦を語る際に使われる常套句だけではうまく説明できないように思います。

そこには、日本で暮らしている僕には理解できない、とても理解できるなんて言えないものが確実にあって、本を読んだあと、何をすればいいのかわからない状態です。
ただただ強烈な残像だけが脳裏から離れません。

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このページは、kozzyが2008年10月 9日 23:50に書いた記事です。

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