ここ10年以内くらいで「環境問題」や「エコ」や「地球温暖化」という言葉が定着し、今やブームとまで呼ばれるほどになりましたが、ここ1~2年くらいは「環境問題はウソ」ブームの時代です。
「環境問題はウソ」派の代表格と言えば、著書も売れ、メディア露出も多い武田邦彦という人じゃないでしょうか。

武田氏の主張は、「国民は国やメディアや企業に騙され、搾取されている」「私はそれを『日本国民総家畜化計画 』と呼ぶ」といったものです。
いくつかの間違った環境問題認識の事例を手に、彼の主張はエコ一色の世の中にうまくカウンターとして機能し、武田氏の言う「家畜」、即ちプロパガンダやイメージ戦略に踊らされている人や、もともと環境問題やエコを疎ましく思っていた人から多くの支持を得たようです。

確かに最近では「CO2の排出量と地球温暖化の因果関係はない」という説もメジャーになってきてるし、彼の指摘している間違った環境問題認識には、国やメディアや企業から発信される情報より信憑性のあるものもいくつかありそうです。

しかし、中には明らかに都合良く集められたデータや矛盾などもあり、彼の登場にはプチ反体制的なキャラクター以上の威力はないように思います(まぁこの先どうなるかわかりませんが)。
また、環境問題のウソや国や企業の搾取を指摘するだけで、代替案となるヴィジョンを示せてないのも残念です。間違った環境問題認識があるからと言って、地球上に環境問題が全くないわけでは全然ないし、もう少し建設的で長期的なプランを示してほしいです。

まぁ、こんなふうに「環境問題はウソ」派の登場は僕にとっては新しい発見の少ないものでしたが、「国やメディアや企業に騙されるな」ということ、「何も考えないなら、飼いならされた『家畜』と同じだ」という意見に関しては、僕も共感します。
福沢諭吉が言うように、自由な気風が多事争論の中にあるならば、武田氏の主張はカウンター的主張としての機能を十分果たしたんじゃないでしょうか。

しかし、もっと他の主張があってもいい気がしますね。今度は建設的で長期的な主張が。

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